日本の中では「投資はなんとなく聞いたことあるけど、しっかりと理解していない…」という方が実はかなり多くいらっしゃいます。
投資は怖いとか、投資は危ないというイメージが先行して、学ぶ前にお金を貯蓄に振り分けてしまうのが現状です。
少しでも投資に興味を持たれたら、少額投資について学んでみませんか?少額投資を始めるうえで知っておきたいポイントを7つにまとめてみました。
ページの目次
少額投資を始める前に抑えておきたい7つのポイント
1.目標を知る
資金を増やす目的は何でしょうか?
「老後のためなのか」
「子供のための教育資金なのか」
「自由に使える余裕資金を増やしたいのか」
「投資について学びゆくゆくは自分で投資をやりたいのか」
など様々な目的があるはずです。
目的がないと地図を持たずに旅に出るのと同じで、あっちへふらふら、こっちへふらふらと、彷徨ってしまうだけです。
テレビで○○が儲かったと聞けばそれにお金をつぎこんで、雑誌で○○銘柄がいいといわれれば貯金をはたいて買ってみたり、場当たり的な投資をしていては、いつまでもお金を増やすことはできません。投資で1番危険なのは「知らない」ことです。テレビや雑誌の話は確かに参考になるものもあります。
しかし、投資はすべて自己責任です。自分に責任を持つとは自分について知ることでもあったり、購入しようとしている金融商品について知ることであったりします。
自分の性格を知ることで、投資対象も変わってきます。
たとえば、自分は短気な性格だからあえて長期投資にして、日々の確認をしなくてもいい商品にしようとか、自分は物事を調べるのが好きだから割安で放置されている株をさがしてみようなど、自分の性格や好みを知っていれば、それに沿った金融商品を選ぶことが可能になります。
また、好きなものや興味のあるものであれば、無理せずに楽に学んでいくことができます。
他人にすすめられるがまま購入するのではなく、しっかりと目的を定め自分を知り、どんな金融商品なのか調べて、リスクを認識し納得してはじめてお金を投資するべきです。
お金を出す前に、まずは何のために投資をするのかしっかりと自分自身に問いかけてみてはいかがでしょうか。
2.時間の使い方を知る
投資をする上で必ず必要なものが資金です。問題はこれをどうやって作り出すかですよね。すぐに思い浮かぶのは何かを節約して投資資金に回すことを考えますよね。
もちろんそれでもいいのですが、その前に私たちに平等に与えられた最大の資源でもある時間を検討してみてはいかがでしょうか。
まずは自分の時間の使い方を把握してみましょう。
起きてから寝るまでの時間をどう使っていますか?書き出してみると様々な隙間時間や無駄に使っている時間が存在しているのではないでしょうか?
お仕事をしている方であれば自分の労働力を提供することによってお金を得ています。しかし、労働力だけではなくもう一つの要素である時間も提供していることを忘れないでください。
労働力と時間を提供することで対価としてお金を得ているわけですから、あなたの時間を管理することはお金を管理することでもあります。
たとえば、いきたくもない飲み会にいって時間とお金を浪費していたり、目的もなくただテレビを見てしまって時間を湯水のようにつかっていませんか?
その時間を学ぶことにあてれば、将来利益を生んでくれる源泉となってくれるかもしれません。また、その時間で副業をすることも可能です。今の時代お金の稼ぎ方はいろいろとあります。
自分の時間の使い方を把握して、断れる誘いにはNOといえる勇気を少しもつだけでお金と時間の両方を手に入れることができます。
時間がない、お金がないといっているだけでは、時間もお金もふえません。まずは自分の行動パターンを客観的に把握してそこから時間とお金を作り出しましょう。
お金を貯める他の方法としては、毎日小銭をためていくことです。一日に100円でも1年たてば36500円です。これで少額投資を始めることも可能です。
しかし、これがなかなか続けられませんよね。こういう時は自分の毎日やる行動と結びつけることです。
たとえば玄関に貯金箱を用意しておいて、帰宅したら貯金箱に100円を入れる。帰宅後であればだいたい財布を持っているので余計な手間もかかりませんよね。
このように毎日行う行動と結びつけてしまうのが続けるコツです。その際は手間をなるべく減らしたうえで結びつけるようにしましょう。
3.投資対象について知る
これをいいかげんにして、いきなり始めてしまう方もいますが、やはり自分が取り組むべき相手をしっかりと知っておいた方が何かあった場合に対処しやすいですし、リスクを低く抑えることもできます。
では、具体的に何を知ればいいのかというとリスクです。まずはその投資対象のリスクを知ることです。
リスクさえ限定、もしくは減らしておけば、あとはリターンを育てていくだけです。リスクはなにもお金が減るだけのリスクではありません。
先ほどの時間も考えられます。たとえば、難しい投資で勉強するのに時間がかかる場合や、値動きをずっと見ていないといけない場合などの時間的なリスクもあります。
他にも、仮想通貨であれば取引所に資金を置いておくだけで、ハッキングされて資金を奪われてしまいかねないリスクや、その取引所が破産した場合のリスクなど、事前に対処可能なものが多く存在しています。
リスクは悪い面だけではありません。リスクがあるからこそリターンも大きくなっていくのが普通ですし、リスクがあるからこそ、参入障壁が高くなり競争相手を減らすことができます。
リスクを知り、自分の見方につけてしまえば怖いものではありません。
このリスクを知るのにとても役に立ってくれるのが、投資格言です。ことわざや、格言は何年も語り継がれてきたものなので、その間に取捨選択がされ厳選されたものばかりです。投資をするうえでの参考になります。
4.投資方法を知る
投資方法は投資金額や金融商品または、ライフスタイル、性格に合わせて様々です。
どんなものがあるのか知っておけば自分に合うものがみつかるはずです。
中長期投資
数か月~数年かけて行う投資です。
少額投資であれば必然的にこちらをメインにした投資を考えていくことになります。
短期投資
その日~数日くらいの短期間で新規の売り買いと決済を繰り返す投資です。
少額投資では普通の投資と比べて手数料の割合が高くなってしまうので、手数料負けという現象をおこしかねないのでおすすめはしません。
また、ずっと値動きを見ていないといけないので時間的リスクもありますし、短期の売買なので値動きに翻弄されて感情にまかせた売買になってしまうことが多々あります。
初心者のうちはやめておいた方が無難です。
ドルコスト平均法
投資資金を使って一気に購入するのではなく、一定期間ごとに決まった金額を購入していく方法です。
少額投資と、とても相性のいい売買方法です。一定金額を購入していくので、高くなれば取引量を減らして購入し、安くなれば取引量を増やして購入することになります。
ですので、一気に購入するときよりも平均購入単価が有利な場合があります。もちろん、強く上昇してしまい動きについていけない時もあります。しかし、利益を追求するよりもまずはリスクを限定し、大きな損失をしないように心がけることが優先です。
5.複利の効果を知る
アインシュタインが人類最大の発見とまでいったものが、複利です。その複利の効果を図で見てみましょう。
初期投資額10万円、年利12%、投資期間10年間で複利運用した場合と単利で運用した場合の資産の増え方をグラフにしたものです。
青のラインが複利、赤のラインが単利で運用した時の資産の推移です。資産の増え方が全く違うのがすぐにわかります。
投資で得た利益を再度投資に回すことでこれほどの差が出てきます。この複利の効果を上手に使ったのが、投資の神様ともいわれるウォーレンバフェット氏です。
バフェット氏は投資の神髄は雪だるまと表現しています。雪だるまは転がしていくだけで大きくなっていきます。それと同様に投資も上手に育ててあげれば加速度的に大きくなってくれます。
それを可能にしてくれるのが複利の効果です。
この加速度的な成長は投資だけにとどまらず、人間の学習にも同じように当てはめることができます。
なかなか成長が感じられなくても続けていくことで加速度的に成長が感じられる時が来ます。こつこつとじっくり取り組むことがコツです。
「時間の使い方を知る」のパートで確保した時間を自分へ投資し続けることで加速度的に成長していき、投資で稼げる金額も大きくなっていくはずです。
6.投資の心理について知る
投資をやるうえで自分自身の心理状態はとても重要です。何か不安があれば、やらなくていいミスをしてしまいます。
また、何かで感情的になっているときであれば、本来ならやらなくていいポイントで無理矢理ポジションをとってしまって損失を積み重ねるなんてこともあります。
そのミスや、やらなくていい取引が自分の資金を確実に減らしていきます。損失の多くの原因がそんな簡単で改善可能なものだったりします。
本来なら出さなくていい損失を減らすだけでも投資で利益を積み重ねていくことは可能です。また、投資をやるうえで知っておきたい行動心理学として、プロスペクト理論があります。
簡単にいってしまえば、人はリスク回避的な生き物であるため、利益を得るよりも損失を回避する行動をとるが、確実な損失があるときはリスクをとる、というものです。
投資に置き換えてみましょう。利益が出ているときは、その利益を失うというリスクを回避するような行動にでます。
具体的には利益がまだ小さい時に、その利益を失いたくないという思いから、早期に確定させてしまいます。
逆に損失が出ているときはリスクをとる行動にでます。すなわち、保有を継続したり、さらに買い増しをしてみたりとリスクをとってしまいます。
このような心理的傾向をしっているのと知らないのとでは、投資を行う上でのトータルでの成績が違ってきます。
多くの人が損をしてしまうのは人間本来の心理に従がった行動をとった結果であって、自然な行為と考えることができます。
ですので、トータルで損をする人が多いことも自然な行動の結果として納得できます。
投資ではトータルで稼ぎ続ける人は少数派です。
ですので、人間の行う自然な行動をしていたのでは少数派にはなれません。だからこそ、心理的に抵抗のある選択をすることが必要になってきます。
利益が出ているときは利益を失うというリスクをとってその利益を伸ばすことを選択します。
逆に損失が出ているときはその損失を確定させてしまいます。このように、みんなと違う行動をとるだけでも少数派に入ることが可能になってきます。
7.成長を知る
投資をする上で自分の成長を知ることは案外難しいことです。なぜかというと、勝ち負けもしくは利益が出たか出ないかで自分の成長を考えがちだからです。
しかし、投資は簡単にいってしまえば、その金融商品が上がるか下がるかをあてるゲームみたいなものですから、50%の確率で外れます。
どんなに経験や知識を詰め込もうとも必ず負けることがあります。
この負けをもって自分は成長していないと考えてしまいます。もちろん負け方にも良い負け方や悪い負け方があります。
悪い負け方の代表として、先ほどもあげたケアレスミスや感情的になって売買を繰り返すなどの負け方です。
ただし、これも次で改善していけばいいだけなので、落ち込む必要もなければ、自分を卑下する必要もありません。
投資をしていると、負けに敏感になってしまいますが、自分の成長にしっかり目を向けて自分の成長をしっかり知ることが大切です。
なぜなら、人間にとって成長することはとても楽しいことだからです。楽しいことだからこそ続けられるし、成長もできます。だからこそ、自分の小さな成長を見逃さず自分自身を評価してあげてください。
まとめ
投資と聞くと金融商品を購入することと考えてしまいますが、それだけでなく自分の成長も投資という枠にはいっていると考えます。
どこかの株を購入するれば、ニュースをみたり新聞を見たりして情報を得ようと自ら進んで努力をします。そうすることで、いままで知らなかったことや興味のなかったことを自然と学んでしまいます。
能動的に行う学びこそ自分の身に付きますし、生きた知識になっていきます。また、将来必ず何かの役に立ってくれるときがきます。
投資をやることで、知ることの楽しさも実感できます。この機会に投資を楽しくはじめてみませんか?