田舎の山林を相続した場合など、山林地の所有者となってしまうことがあります。
ただ、もともと林業をしていた人でもない限り、山林を所有しても戸惑うだけであり、特に何も活用もできずに放置してしまうことが多いのが山林です。
では、山林の所有者となってしまった場合、山林をどのようにして活用したら良いのでしょうか?
今回は、おすすめの山林の活用方法と活用事例、売買の方法をご紹介します。
▼山林活用の悩みをスッキリ解決! |
山林活用とその方法について分からないことがあるとモヤモヤすることって多いですよね。 「山林活用で失敗したくない…」 「最適な活用方法が分からない…」 「活用方法や種類を知らない…」 今回は、このような悩みを持った方に対して、できる限り分かりやすく細かく解説しています。 |
▼本記事の結論とポイント |
山林活用には、土地や建物などと違って広大地(面積が広い)が多く、山林以外の活用と違った活用方法があります。 放置していても税金がかかるだけの場合が多く、また管理や整備ができていないことで山火事などの山林トラブルの危険性もあるため、やはり活用すべきです。 もし、既に決めている活用方法があれば良いのですが、まだ決めていない場合は「イエカレ」や「タウンライフ」を使うことで、山林の形状や環境に合った最適なプランを提案してくれたり、相談することができます。 先に結論を見たい方は、本記事内の「山林活用のまとめ」に飛ぶとすぐに確認できます。 |
山林が放置されている理由
そもそも日本の国土には山が多いため、多くの山林が存在しています。
そして、山林地の約6割は私有地なので、こうした土地は誰かの所有物となっている事が多くあります。
ただし、現在林業に携わっている人は非常に少ないうえ、高齢化も進んでいます。
現在隣地の所有者となっている人が林業を営んでいないケースも多く、今後も相続によってどんどん放置される山林が増える可能性が高くなっています。
山林は固定資産税が安い
山林は地目が「山林」となるため、固定資産税が安いのが特徴です。
また、放置していても金銭的な負担が小さいため、多くの所有者が活用をしません。
これが山林がなかなか活用されず放置されてしまう主な原因となっています。
しかし、山林でも上手に活用して収益を上げる方法はありますし、最終的には売却することも可能です。せっかく土地を所有しているのであれば、活用せずに放置していることは非常にもったいないです。
山林活用の種類
山林活用にはどのような方法があるのか、具体的にその種類を確認しましょう。
代表的な活用方法として、以下のようなものが考えられます。
- 木材を売る
- 林産物を売る
- レクリエーション地として提供する
- 太陽光発電を行う
- 企業などに賃貸する
- 売却する
以下で、それぞれの活用方法について、詳しくご紹介します。
山林に生えている木材を売る
まずは、山林内の立木を木材として売ることが考えられます。
「林業を経営する」ということです。
林業は現実性が低い
木材には経済的な価値がありますが、素人が林業を行うのは非常に困難です。
林業をするには植林をした後、1年中木の世話をしなければなりません。
木が大きくなってきたら、枝打ちや不要な樹木の伐採なども必要ですし、木の下から生い茂ってくる余計な草木も除去する必要があります。
この作業をしないと、木は適切に成長してくれませんし、売り物にはなりません。
林業は植林してそのまま放置していたら木が勝手に大きくなるというものではないのです。
また、樹木が大きくなるまでには非常に長い時間がかかります。その間ずっと木の世話をし続けなければならないのです。
林業の専門家でも赤字になる
実際に、林業を行っている専門家の家庭でも経営が赤字になっている人が非常に多くいます。
たとえば、平成25年度における林野庁の調査によると、スギの林業家の平均収入が1ヘクタールあたり143万円であるのに対し、平均経費が1ヘクタールあたり231万円となっています。
つまり経費の方が高いのです。専門家でも赤字になるのですから、素人が手を出して成功するとは考えにくく、山林を活用する方法として、林業(木材の販売)はおすすめではありません。
燃料の販売
山林の木を活用する方法は、材木の販売だけではありません。
木を「燃料」として使うことができます。
たとえば、薪ストーブには薪を使い、バーベキューをするときには炭が必要です。
こうした薪や木炭は、木を材料にしているので、それらについて、木に一定の需要があることは事実です。
薪や炭なら、木材としての販売が難しい木でも販売できるので、管理も簡単です。
ただし、薪や炭を作るためには、それらに対する加工が必要ですし、単価も安いですから採算がとれるかどうかは慎重に検討する必要があります。
最近では、インターネットを利用して薪や炭を販売することもできるので、加工費さえ工面できたら販売は比較的簡単です。
山林を相続して、立ち木だけは大量にある、というケースでは、加工だけを業者にまとめて発注して、あとはインターネットなどで薪や炭をどんどん売却していくのも1つの活用方法となります。
特用林産物を売る
山林の資産は、木が中心というだけでなく「特用林産物」と呼ばれるものがあります。
特用林産物とは、きのこや山菜、たけのこなど、木材以外の資産のことです。
特に、その中でもきのこは人気が高く、林産物の中で8割を占めています。
その他、栗やくるみなどの木の実や果物、ワサビなどもとれますし、カブトムシやクワガタも高値で取引されています。
自分で林産物の収穫をするのが大変だと感じる人の場合、ツアーを利用することをおすすめします。
最近では、キノコ取りのツアーなどもあるので、旅行会社と提携をして山林を解放し、ツアー客に利用してもらうことが1つの活用方法となります。
レクリエーション地として提供する
山林は、レクリエーション地としてとても人気があります。
山林を有効利用した人気のスポットを挙げると、以下が挙がります。
最近は、ハイキングの人気が高まっており、老若男女問わず、山林地を訪れてハイキングやピクニックを楽しんでいます。
レクリエーションで収益を上げる方法
有名な景勝地ならツアー会社と提携をしてツアー客を呼び込むことも可能ですが、そうでない場合には、キャンプ場を設置するのも1つの方法としてあります。
夏場にキャンプ利用してもらったら、多少の収益を上げることもできます。
川つりの施設を作ることも考えられます。
大がかりな施設を作る場合、レジャーを取り扱う事業者にまるごと山林地を貸して、そこから収益を上げることも可能です。
地元の自治体や町内会に提供する方法
収益が上がらなくても良いのであれば、地域のちょっとしたレクリエーション地として提供する方法があります。
たとえば、地元の学校の子どもの遠足に使ってもらったり、栗拾いをしてもらったりすることなどができます。
地方自治体や町内会などと相談して、具体的な活用方法を決めると良いでしょう。
ただし、この方法は基本的に”無償”で山林を提供することになるので経済的な収益は期待できません。
森林ボランティアに活用してもらう方法
山林を所有している場合、森林ボランティアに活用してもらう方法があります。
森林ボランティアとは、森林の整備をしたり一般人の森林への関心を高めたりして、健全な森林の育成や保護を目指す人たちのことです。
これらは、NPO法人や市民団体であることが多いです。
森林ボランティアは、森林を活動拠点にしているので、要らない山林があるなら森林ボランティアに活用してもらうのが1つの方法となります。
森林ボランティアと連絡を取りたい場合、公益社団法人国土緑化推進機構に登録されていることが多いので、探してみると良いでしょう。
(参照;国土緑化推進機構 全国の森林づくりボランティア団体一覧)
また、森林浴を療養に活用しようとする試みもあって、山林の活用方法は、利益を度外視すれば意外と残されています。
地元や近郊のNPO法人や市民団体を調べ、森林関係なら問い合わせてみると、使いたい団体があるかもしれません。
山林を利用して太陽光発電を行う
山林のおすすめの活用方法として「太陽光発電」があります。
太陽光発電とは、土地上に太陽光発電装置を置いて、そこで発電をした電気を売って収益を上げる活用方法です。
太陽光発電を行うためには装置を設置しないといけないので初期費用がかかりますが、現在、国からの援助などもあるため、おおよそ10年で投資したお金を回収できる計算になっています。
太陽光発電は、周囲に何もない広い土地であればあるほど利用価値が高いため、田舎で近くに住宅などが何もない場所には特に向いています。
山林の場合には、立木があることと斜面であることが障害になりますが、少なくとも周囲に障害物がなく、広い土地があるので太陽光発電に向いていることが多いです。
太陽光発電の収益
太陽光発電を行う場合、どのくらいの収益が見込めるのかを見てみましょう。
太陽光発電では、だいたい出力1KWあたり、年間発電量が1000kWhとなるとされていますが、実際にはもっと多く発電できることが多いです。
そして、太陽光発電をする場合、政府による買取制度があるため、単位あたりの買い取り価格が決められています。
具体的には、1kWあたり21円程度です。
そこで、仮に50kWの施設を設置した場合に買取価格が21円/kwの場合50kw×21円×1000kWh=で、年間105万円の売電収入が得られる計算となります。
年間1200kWh発電できるなら、売電収入は126万円です。
実際に現在の山林でどれくらいの発電量があるか、太陽光発電で収入を見込めるか分からない場合は「グリーンエネルギーナビ」などで紹介してもらえる専門業者に相談してみると良いでしょう。特にお金もかからないのでおすすめです。
太陽光発電にかかる経費
次に、太陽光発電にかかる経費を見てみましょう。
太陽光発電は、初期費用が高額
太陽光発電は、初期費用が経費のほとんどを占めます。ここでいう初期費用は「設備の費用と工事費」です。
金額の目安としては、太陽光発電装置の設置場所が住宅地か野立てかによって異なりますが、山林のような野立ての場合、1kwあたりの費用が30万円程度です。
そこで、50kWの施設を作るなら、初期費用が1500万円となります。
これを、先の収益と照らし合わせると、12年~15年弱くらいで元がとれる計算になります。
太陽光発電のランニングコスト
実は、太陽光発電ではランニングコストはあまりかかりません。
かかるのは、設備の定期点検、付属設備の交換や清掃などの費用ですが、これらは総コストの1%程度とされています。例えば総コストが1500万円の場合、15万円ということです。
ランニングコストについてはあまり心配する必要はないでしょう。
収益事例(小規模な山林面積の場合)
とある山林の太陽光発電データを参考に1ヶ月の売電収入を見ていきます。
これは田んぼ1面分くらいの面積と一般的な山林に比べて参考にならないかもしれませんが、電動メーターとしてはほぼ同様のものが自宅で見れるようになります。
・売電収入:6.8万円/月
・電気代(消費分):3.2万円/月
月額合計:+3.6万円
(※ちなみに初期費用は220万円です)
山林の太陽光発電のメリット
太陽光発電のメリットを確認していきましょう。
田舎で活用しやすい
まず、太陽光発電は田舎で実現しやすい活用方法です。そこで、山林での利用に非常に向いています。
田舎の山林では地価や固定資産税が安いため、まるごと土地を太陽光発電設備に使っても収益を保つことができますし、障害物が少ないため、設備の設置も簡単です。
メンテナンスが楽
太陽光発電は、「建物」には該当せず、人も住まないので管理は楽です。
定期的な清掃は必要ですが、それ以上の日常的なメンテナンスは不要で、遠くに住んでいていても十分管理できるレベルです。
国による電力買取制度がある
太陽光発電は、国が普及を推進しているため買取制度が設けられていることも安心です。
具体的には、電力会社が一定の価格で太陽光発電の電力を買い取らなければならないため、一般の消費者が電力を必要とするかどうかにかかわらず、需要が補償されて安心です。
また、初期設備の設置の際、国による補助金はなくなりましたが、各自治体において補助金を利用できるケースもあります。
エネルギーの調達コストが0
発電をするときには、エネルギーコストがかかるものが多いですが、太陽光発電では、もともと太陽光の自然エネルギーを利用するため、エネルギー調達コストが0になるのもメリットです。
山林の太陽光発電のデメリット
太陽光発電のデメリットを確認します。
日照の影響を受ける
太陽光発電を山林に設置する場合には、特に設置場所に注意が必要です。
たとえば林の陰になる部分など、陽当たりが悪い場所に設置してしまったら発電量が少なくなって収益が上がりにくくなります。所有している山林が陽当たりが悪い場所なら、太陽光発電の設置はおすすめできません。
地盤改良が必要になるケースがある
山林や田畑などに太陽光発電設備を設置する場合、たとえば地盤が柔らか過ぎる場合などがあり、性質によっては地盤改良が必要になるケースもあります。
そのため、初期費用が高額になってしまうおそれがあるので注意が必要です。
太陽光発電に必要な設備
次に、太陽光発電をするときにはどのような設備が必要になるのかをご紹介します。
太陽光発電パネル
まずは、太陽光発電パネルが必要です。外から見えている板のような部分です。
発電パネルにはいくつか種類があり、発電量の多いものは比較的高価です。
パネルを選ぶときには、どのようなものにするかを慎重に見極める必要があります。
接続箱
発電パネルから送られてきた電気を、次の集電箱に送る装置です。
パワーコンディショナーと一体になっているタイプもあります。
集電箱
接続箱から送られてきた電気を、次のパワーコンディショナーに送る装置です。
小さな発電システムでは省略されることもあります。
パワーコンディショナー
発電パネルから送られてきた電力を、直流から交流に変換する装置です。
交流に変換しないと、家庭用などの電気として供給することができません。
キュービクル
システムが50kW以上の出力のケースでは、高圧にしなければなりません。そこで、キュービクルによって変圧をします。
売電メーター
その太陽光発電装置から、どのくらい売電できているかをはかるメーターです。
盗難防止のためのフェンス
山林で太陽光発電をする場合、誰が立ち入ってくるかわからないので、盗難防止のためのフェンスを設置しておくことをおすすめします。
山林で太陽光発電する時の注意点
以下では、山林で太陽光発電をする場合の注意点をご説明します。
樹木による日照の妨害に注意
樹木による日照の妨害に注意が必要です。
太陽光発電で効率よく発電するためには、当然パネルに日照がたくさん当たることが必要です。しかし、樹木などが生い茂っていてパネルが陰になってしまったら、発電は期待できません。
ここで、妨害している樹木が自分の山林のものなら伐採したら良いだけですが、周囲の人の山林の場合には、そういうわけにはいきません。
また、樹木は成長するものですから、設備設置当初は樹木による妨害がなくても、だんだんと陰になってくることもあります。
伐採と造成のコストがかかる
山林地で太陽光発電をするとき、その他のケースにはない費用がかかります。
それは「伐採や造成の費用」です。
もともと木や草が生い茂っている場所にパネルを設定しないといけないのですから、余計な樹木は伐採しなければなりません。また、斜面地にパネル設置をするためには、土地の造成も必要です。
さらに、山林には送電線が通っていないことがあるので、その場合には、送電線を通すコストもかかります。
枯葉による日照妨害に注意
太陽光発電を効率的に行うためには、パネルが太陽の光を直接たくさん浴びる必要があります。しかし、山林では、パネル上に落ち葉が積もることがあります。
特に、落葉樹が周囲にたくさんある場合、秋などにはパネルが見えなくなるほど枯れ葉が積もってしまうこともあります。
このような場合、ほとんど発電ができなくなるおそれもあるので、注意が必要です。
自分で落ち葉の除去ができないなら、管理会社に委託して枯れ葉を撤去してもらわないといけませんが、そのための費用がかかってきます。
固定資産税が上がるおそれがある
山林は、もともと地価が低く、固定資産税も非常に安いです。そのために活用せず放置している人が多いくらいです。
ただ、太陽光発電をすると、地目は変わらなくても「雑種地」という扱いになり、固定資産税が上がります。
それでも宅地などよりは安いのですが、もとよりは上がるので、覚えておく必要があります。
保安林の場合の制限問題
国内の山林地の中には「保安林」に指定されているものがあります。
保安林とは、保護を目的とした山林のことです。たとえ所有者であっても自由に切り開いて利用することなどはできません。
保安林の場合、登記簿上の地目も「保安林」と書いてあるので、調べてみるとすぐにわかります。
また、保安林の場合、基本的に太陽光発電が難しくなりますが、農産漁村再生可能エネルギー法という法律により、条件次第で太陽光発電ができるケースもあります。
誰にでも認められるわけではありませんが、利用してみたい人は、市町村に相談に行ってみることをおすすめします。
伐採や造成に届出や許可が必要になることも
太陽光発電装置を設置するためには森林の伐採や造成が必要ですが、そのために届出や許可が必要になることがあります。
地域森林計画に該当したら伐採に届出が必要ですし、1ha以上の造成には開発許可が必要です。
まずは自分の山林活用が地域森林計画になるのか、市町村に問い合わせて相談してみると良いでしょう。
民間企業などに賃貸する
山林を活用する方法として、民間企業などに賃貸することが考えられます。
山林地でも、住居として使いたい人はいますし、企業の事業所や施設、従業員の寮として山林を使いたい企業はあります。
山林の場合、農地と違ってそのまま貸しても隣地以外の目的に利用することができるので、手続きは簡単で便利です。
ただし、建築制限があるかどうかについては、検討する必要があります。
都市計画法による制限
まず、山林であっても都市計画法による制限を受ける可能性があります。
都市計画法では、市街地区域と市街地調整区域、非線引き区域に分けられます。
この中で、市街化調整区域の場合には、建築制限を受けます。
山林でも市街化調整区域になる場合には建築制限があるため、制限内容を確認してから建物建築に取りかかる必要があります。
建築基準法による制限
次に、建築基準法による制限があります。
都市計画区域や準都市計画区域内に山林がある場合、建築基準法が適用されて、建物の用途や高さ、道路に接していることなど、いろいろな制限を受けます。
ただ、山林であれば都市計画区域外になることが多いので、過剰に心配しすぎる必要はありません。
山林を賃貸する2つの方法
山林を賃貸する方法は2種類があります。
1つは、土地をそのまま貸して、借主に建物を建築して所有してもらう方法です。そして、もう1つは土地上に自分で建物を建てて、その建物を賃貸する方法です。
以下で、それぞれについてご説明します。
土地をそのまま賃貸する方法
借地契約とは
まず、土地をそのまま賃貸する方法です。
たとえば、企業などに土地を貸して、企業の負担でその上に施設を建ててもらい、利用させるケースです。
この場合、賃貸の対象は「土地」であり土地上に借地権を設定することになります。
借地権とは、建物所有目的で土地を賃貸することです。
そして、借地契約をすると、簡単には解約ができません。
普通借地契約の場合、最低の契約期間が30年になりますし、期間の終了時にも正当事由がないと更新拒絶が認められません。
そこで、いったん借地契約をしたら、その後最低30年間は土地が返ってきませんし、30年経っても契約が更新されてしまう可能性が高いので、自分で土地を活用することはほとんど不可能になります。
ただ、何の活用もせずに放置していて、当面利用する必要のない土地なら、借地契約をしてしまうのも1つの良い活用方法となります。
借地契約のメリットと向いている人
借地契約をすると、自分で土地の管理をする必要がありません。また、定期的に土地の賃貸料が入ってくるため、収益が上がります。
契約期間が長いため、その間安定した収入を期待できます。
借家契約のように、賃借人が入らないリスクを心配する必要がありません。
さらに、初期コストが安いです。
自分は土地を貸すだけで、建物は借主が建てるので、貸し主には負担が及ばないためです。
そこで、山林を所有していて、なるべく費用をかけたくない人や、管理せずに放置していたい人(誰かに管理してほしい人)、賃借人捜しなどの面倒な手間をかけたくない人には、借地権設定をして土地を貸す方法は非常に向いていると言えます。
建物を建てて賃貸する方法
借家契約について
山林を賃貸する2つ目の方法として、建物を自分で建てて賃貸する方法があります。
この場合、まずは自分で建物を建てないといけないので、どのような建物を建てるべきか検討する必要があります。
一戸建てを建てるのかアパート・マンションを建てるのか、また企業に貸すならどのような物件が必要になるのか、それらを話し合って決めなければなりません。
建物を自分で建てて賃貸する場合、賃借人は借地契約のように強く保護されることはありません。
契約期間は1年以上あれば有効です。
ただ、契約の更新拒絶には正当事由が必要になってきます。
建物を自分で建築するので、建物という財産も自分のものになります。
建物を建てて賃貸するメリットと向いている人
建物を建てて賃貸すると、賃貸借契約の期間を短くすることができます。
建物の賃借人は土地の賃借人より回転が早いので、将来気が変わって自分で山林を使いたくなった場合には、流動的に土地活用をしやすくなります。
また、土地上の建物は自分のものなので、土地と建物の両方の不動産のオーナーになることができます。
自分の土地上に、思ってもみなかったような建物を建てられるおそれもありません。
土地上に借地権を設定すると、土地の価値(底地の価値)は借地権の分だけ減額されますが、建物が自分のものの場合、自分は土地について完全な所有権を保つことができます。
また、建物を貸す場合には賃料が高額になります。
建物を建てて賃貸する方法は、土地を人に貸しても良いけれど、所有者としての権利を目減りさせたくない人や、いずれ気が変わったら自分で土地活用出来る可能性も残しておきたい人、初期投資費用がかかっても、なるべく高額な収益を上げたい人、建物という資産も取得したい人などにおすすめです。
自治体や森林組合を利用する
自分で太陽光発電、賃貸などをするのが難しいと感じるなら、自治体や森林組合を利用する方法もあります。
たとえば、自治体に森林を貸して保全してもらうこともできますし、「市民の森」などとして一般市民に開放してもらえることもあります。
こうした制度を利用すると、固定資産税を減額してもらえたり免除してもらえたりすることもあり、収益は上がりませんが、負担が減ります。
公益活動に利用してもらえるのでそれなりにメリットを感じられる人もいるでしょう。
一時的に賃貸する方法
自治体や森林組合が、賃貸の仲介をしてくれるケースもあります。
たとえば、都市部の人が山林内にログハウスを建てて使いたいケースや子どもが自然の中でレクリエーションをしたいケースなどの需要がありますが、こうしたとき、自治体や森林組合公募してくれるのです。
各自治体で、「里山オーナー募集」などとしてホームページ上で公募しているので、一度探してみると良いでしょう。
直接自治体の窓口に相談に行ったり電話をして問合せをしたりしてもかまいません。
賃料は多くは期待できませんが、放置しているより人の役に立ち、多少の収益も見込めるのですから、メリットはあります。
山林売買する
山林を所有している場合、最終的には山林をそのまま売却する方法があります。
山林を売る難しさ
山林を売却するときには、都市部の土地を売るのとは異なる難しさがあります。
まず、山林は、公簿面積と実測免責が異なることがありますが、測量をするとコストがかかるため、公簿面積をもとに売買が行われることが通例です。
そこで、公簿面積が実測値よりも小さい場合、売主が損をするおそれがあります。
山林では売買の需要がそう高くはないので、売買市場は成熟しているとは言いにくいです。そのため、買い手がなかなか見つからないことも多いです。
さらに、山林の価格相場は不安定です。
取引が少ないため、「相場」を確立しにくく、ケースごとの当事者のやり取りのみで価格が決定されます。
山林は、もともと購入の需要が小さく、買い手が少ないため、「買ってくれる」というだけでありがたく思うしかなく、売値は安くなってしまうことが多いです。
山林でも林道に接している場合には比較的価格が高めになりますが、いずれにせよ山林売却に際しては、高額で売ることは難しいです。
売りやすい山林とは
山林にもいろいろなものがあり、売りやすい土地と売れにくい土地があります。
まず、”都市の近郊林地なら”比較的需要も高く「売れやすい」です。
農村林地は、農村の周辺にある里山のことですが、この場合も比較的高く売りやすいです。
次に、林業本場林地があります。
これは、林業の中心になっている山林地です。この場合、売値は低いです。
さらに、山村の奥地になる交通が不便な場所にある林地では、売値は非常に低く、買い手も探しにくくなります。
結局、都市部に近づけば近づくほど山林は売れやすく、高額で売れるということです。
斡旋サービスを活用する
山林を上手に売りたいなら、林地売却のあっせんサービスの利用をお勧めします。
全国には、森林組合や森林組合連合会があり、山林を買いたい人と売りたい人のマッチングサービスを行っています。
山林バンクを利用する方法もあります。これは、民間の山林総合情報サイトであり、売買の仲介サービスなどを行っています。
山林売買の価格相場
山林を売却する場合、価格はケースによってさまざまです。
ただ、多くのケースで坪単価1000円以下になっているので、やはり山林は高値で売ることは難しいです。
山林売却したときの税金
山林が価格が低い事に加え、山林を売却するときには、税金にも注意が必要です。
山林には譲渡所得だけではなく山林所得もかかるためです。
山林所得とは、立ち木の売却に対してかかる税金です。
山林を売却すると、山林所得と譲渡所得に分けて申告をしないといけないので、売買契約をするときには、立木部分と土地部分に価格を分けて設定しないといけません。
そうしないと、申告手続きが面倒になります。
なお、山林所得が発生するのは、山林の所有期間が5年を越えるケースです。
5年以内の場合には、林業を行っている人は事業所得ですが、そうでない一般人の場合には雑所得がかかります。
仲介手数料について
山林を売却するときの仲介手数料も、一般の宅地と取扱が異なります。
建物を建てるための土地が目的なら法律で決められた仲介手数料の上限がありますが、山林では建物所有目的ではないこともあり、宅建業法が適用されません。
そうなると、仲介手数料についての制限がなく、当事者の話し合いで、無料にすることも高額にすることも可能なので、「山林を売りたいけれど買い手が見つからない人」を狙った悪徳業者なども存在します。
山林を売却するときには、正体不明の人に仲介を依頼すると危険があります。
山林活用のまとめ
山林を所有しているとき、上手に活用して利益を得ることは十分に可能です。
中でもおすすめは「太陽光発電を使って山林活用すること」です。
そもそも山林は広大な土地にあり、太陽光を浴びている時間、面積共に非常に大きいですから太陽光発電に最適です。
まずは無料見積で設置費用を確認して、収益シミュレーションを立ててみる事から始めてみましょう。
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